人生案内のコーナーで
今日、新聞の人生案内のコーナーで、
思わず目が止まってしまいました。
見出しに『補聴器』という文字があったからです。
相談者は10代の女性。
60代の祖母は耳が遠くなっているのだが、
補聴器を使うのを嫌がっている。
祖父や母親が祖母に対して大きな声を出していて、
それがつい強い口調になってしまい、
近くで聞いている自分もつらい気持ちになる。
家族で上手くコミュニケーションを取るためには、
どのようにすれば良いでしょうかという相談。
相談にこたえていたのは90歳の女性(評論家)。
ご自身も補聴器を使っていらっしゃるとのこと。
回答の内容は、おばあちゃんの誇りを傷つけないように、
「おばあちゃんと話したいことがたくさんあるから、
ぜひ補聴器を試して。」と呼び掛けてみてというもの。
家族みんなを思って相談してこられた若い女性にも、
すばらしい回答をされた評論家の方にも、
大きな感動を覚えました。
そして、なんだか暖かい気持ちになりました。
そんなご家族の役に立てるとしたら、
この仕事をやっている私たちの一番の喜びだなあと。
高齢者補聴器購入費助成制度(東京都内)②
今年の4月に同じタイトルで記事を書きました。
その時は都内15区と1村で行っていた制度ですが、
それから新たに荒川区と三鷹市が加わりました。
下の表は2022年10月3日現在での、
東京都内の高齢者補聴器購入費助成制度の一覧です。
区・村
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● 金 額
|
◆ 年 齢
|
★ 条件・その他
|
足 立 区
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● 25,000円
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◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
荒 川 区
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● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
板 橋 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
江戸川区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
大 田 区
|
● 20,000円
|
◆ 70歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
葛 飾 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
江 東 区
|
● 補聴器支給又は30,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 基準所得以内の方・1回限り
|
渋 谷 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・前回支給から5年以上
|
新 宿 区
|
● 補聴器支給
|
◆ 70歳以上
|
★ 2,000円自己負担・前回支給から5年以上
|
墨 田 区
|
● 20,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
中 央 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 基準所得以内の方・1回限り
|
千代田区
|
● 50,000円
|
◆ 18歳以上
|
★ 基準所得以内の方・前回支給から5年以上
|
豊 島 区
|
● 20,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
練 馬 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
文 京 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
港 区
|
● 137,000円
|
◆ 60歳以上
|
★ 住民税非課税の方は半額の68,500円
|
三 鷹 市
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● 40,000円
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◆ 18歳以上
|
★ 基準所得以内の方・前回支給から5年以上
|
利 島 村
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● 20,000円
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◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・前回支給から5年以上
|
補聴器のコマーシャル映像
補聴器メーカーのフォナックが、
防水の充電式RIC補聴器の販売を始めることになり、
それに伴って【人生が動き出すキャンペーン】と銘打って、
You Tubeなどでコマーシャル映像を流しています。
6つの映像があってランダムに流れているようです。
有名人が出ているわけではありませんが、
映像は補聴器を装用した方が、
楽しそうな生活を送っている様子が映し出されていて、
どれも素敵な出来栄えだと思います。
フォナック補聴器公式 - YouTube
ただ、おそらくですが、
フォナックの売り上げ増にはあまり結びつかないでしょう。
ですが、補聴器業界全体としてみれば、
大きなイメージアップになっていて、
もしかしたら販売アップにつながるかもしれません。
フォナックもそれを承知やっているのでしょう。
本来であれば補聴器業界全体として
やらなければいけない事でしょうが、
とてもありがたいことだと思っています。
高齢者補聴器購入費助成制度(東京都内)
難聴を放置しておくと認知症のリスクが高まることは、
以前から医学会等で報告されていました。
国の新オレンジプランなどにもそれが明記されていて、
各自治体でもそれについての取り組みがなされおり、
東京都でも15区・1村で補聴器購入費の助成が行われています。
市部ではまだ行われてはいないようですが、
未導入の8区や市部でも、多くの地域で議論はされているようです。
下の表は2022年4月1日現在での、
東京都内の高齢者補聴器購入費助成制度の一覧です。
区・村
|
● 金 額
|
◆ 年 齢
|
★ 条件・その他
|
足 立 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
板 橋 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
江戸川区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
大 田 区
|
● 20,000円
|
◆ 70歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
葛 飾 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
江 東 区
|
● 補聴器支給又は30,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 基準所得以内の方・1回限り
|
渋 谷 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・前回支給から5年以上
|
新 宿 区
|
● 補聴器支給
|
◆ 70歳以上
|
★ 2,000円自己負担・前回支給から5年以上
|
墨 田 区
|
● 20,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
中 央 区
|
● 35,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 基準所得以内の方・1回限り
|
千代田区
|
● 50,000円
|
◆ 18歳以上
|
★ 基準所得以内の方・前回支給から5年以上
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豊 島 区
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● 20,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
練 馬 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税非課税世帯・1回限り
|
文 京 区
|
● 25,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・1回限り
|
港 区
|
● 137,000円
|
◆ 60歳以上
|
★ 住民税非課税の方は半額の68,500円
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利 島 村
|
● 20,000円
|
◆ 65歳以上
|
★ 住民税本人非課税・前回支給から5年以上
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補聴器から音が出ない
先日、補聴器をお使いのお客様から電話がありました。
「時々、補聴器から音が出なくなるんです。」
その方は耳あな型補聴器をお使いなので、
音孔部分の耳垢詰まりを疑いましたが、
「電源のオフ・オンを行うとまた正常に聞こえるようになる。」ということ。
そうなると耳垢が原因ではありません。
電話で話していても…ということで、ご来店いただきました。
ご来店時には正常に音を出していましたが、
原因をいろいろと探っても分かりません。
店内でしばらく様子をみることに。
そうしているうちに、お客様がこんなことをおっしゃいました。
「補聴器アプリを触っていると聞こえなくなることがある。」
でも、もちろん音が出なくなるような操作はしていないとのこと。
いつものようにスマホを触っていただきました。
お客様は左手でスマホを持ち、
右手の人差し指を使って、
ボリュームや音質の変更をやっていらっしゃいます。
そして補聴器からの音が止まったようです。
どんな操作をされたのかスマホ画面を見てみると、
補聴器が消音モードになっています。
操作する右手ではなく、
補聴器を持つ左手の親指が無意識のうちに
消音ボタンに触れてしまったようです。
リサウンドとワイデックスのアプリは、
親指が触れそうな場所に消音ボタンがあるので、
お使いの方は注意が必要なようです。
障害者総合支援法での補装具費支給③
最近やらかした失敗談ですが。
聴覚障害での身体障害者手帳をお持ちのお客様に、
役所に申請すれば〇〇円程度の補助金が出ますのでと、
申請するのをお勧めして、申請することが決まり、
こちらでも見積書を作成して提出。
後日役所から来た連絡の内容は、
申請者の所得が基準額を超えているので、
補装具費の支給は出来ませんと。
お客様には「補助金が出ますので」と
言ってしまっていたのですが、
「…出る可能性もありますので」と言うべきだったかな。
両耳装用のメリット②
前回の『両耳装用のメリット①』では、
メリットと言うよりは、
両耳装用に向く難聴と向かない難聴についてでしたが、
ここからが本題になります。
①両耳加算効果
②騒音下での聞こえの改善
③補聴器を装用していない側からの音に聞こえ
④音の方向感
①両耳加算効果
これについては多くの方が既に体験してご存知かと。
例えばテレビを見ている時に片耳をしっかり塞ぐと、
音が弱く(小さく)なったように感じます。
片耳と両耳で聞くのでは、ごく小さな音で3dB,
普通によく聞こえる大きさの音では6dB違うと言われています。
3dB、6dBというのはテレビによっても違いますが、
ボリュームでそれぞれ2つ、4つ上げ下げするくらいの違いです。
イメージとしては下図のようになり、
補聴器を片耳で使用するより両耳で使用するほうが、
それだけボリュームを下げられるので、
耳への負担も軽くなることになります。
②騒音下での聞こえの改善
両耳から様々な音が聞こえてきた時に、
人の脳はその中の聞きたいある特定の音を聞こうとして、
それ以外の音を抑えて聞くという機能を持っています。
(カクテルパーティー効果)
人が大勢集まったザワザワした場所で会話する時には、
片耳装用と両耳装用では聞こえに差が出ます。
下図はそれをイメージしたもので
②-1は声と騒音が聞こえた時に、
片耳装用では声が騒音にかき消されてしまいます。
②-2は片耳装用では通常少しボリュームを大き目にしますので、
声の聞こえも大きくなるが騒音も大きくなり、
結局聞き取りの改善にはつながりません。
②-3では両耳装用でカクテルパーティー効果があり、
両耳加算効果もあってボリュームをそれほど上げる必要もなく、
騒音もそれほど大きくなることはありません。
③補聴器を装用していない側からの音に聞こえ
これには2つの問題点があります。
例えば両耳が同じような難聴の方が、
右耳にだけ補聴器を装用していたとします。
左側から何か聞こえてきた時に音(声を含む)は、
約2000Hzより低い音は右耳にもしっかり届き、
それより高い音は右耳には届き難いという性質を持っています。
左側からの声は右耳に届く声もあれば届かない声もあり、
声を邪魔する騒音はほとんどが低い音で、
右耳でしっかり聞こえてしまいます。
つまり1つ目の問題点は、ある方向から音(声を含む)が聞こえた時、
反対側の耳の補聴器では騒音はよく聞こえるが
声は半分くらいしか聞こえないということです。
これが両耳装用で改善されることになります。
もう一つの問題点は、
周りが静かだったとしても、
声のした方向と逆の耳の補聴器では、
はっきり聞き取ることが難しくなることです。
これは「サ」を例にすると
「SA」の「S」は高い音で、
「A」は低い音に分類されます。
そうすると右図のように、
左耳側からかけられた「竹下さん」という声は、
右耳の補聴器には「・a・e・i・a・a・n」に。
そうすると「あてにならん」とか
「あれはいかん」と聞き間違えてしまうことも。
両耳が聞こえる状態であれば、
このような問題は改善されます。
④音の方向感は、片耳での気こえでは…。
目も両目で見ないと距離感がつかめません。
耳も片耳からの聞こえでは、
音源がどちらにあるかつかむことができません。
これも両耳装用で改善することができます。
①~④のように片耳装用と両耳装用では聞こえに違いが出るので、
結果的に、静かな場所で相手が正面にいる場合の1対1の会話であれば、
片耳装用でも補聴効果は得られます。(少し大き目の声で話す必要はありますが)
ただ、それ以外の場面では片耳装用での補聴効果は本当に小さくなります。
例えば複数の人がいて、どこから声をかけられるか分からない場面。
周りにそれほど大きくなくても騒音がある場面。
(元々大きな騒音がある場面では両耳装用でも会話は難しい)
補聴器をどのような場面で使用していたかのデータを取ってみると、
静かな場所で相手を正面にしての1対1の会話というのは僅か数%のようです。
やはり補聴器は両耳装用するということが非常に重要ということになります。
※ここで『両耳装用』と言っているのは、
単に両耳に補聴器を装用しているというだけではなく、
左右バランス良く調整されていることが前提になります。
両耳装用のメリット①
お客様から、よく聞かれることがあります。
「補聴器は1個じゃダメなの?」
結論は、“ダメ”ではありません。
片耳装用でも、装用しないよりは絶対に良いです。
ですが、両耳に装用した場合と比較すると、
装用効果に差が出る場合が多くなります。
ただ注意が必要ですが、
“難聴の方は誰でもが両耳装用のほうが良い”
というわけではありません。
次の方には両耳装用はお勧めしません。
①片耳は聞こえている片耳難聴
②片耳は補聴器を装用しても効果がない重度難聴
③両耳の聴力差が大きい
④両耳の語音明瞭度に大きな差がある
①は、良聴耳は補聴器をする必要がないのですから当然です。
②も、非良聴耳は補聴器の効果が見込めないので当然です。
③は、2つのことを考えなければなりません。
まず、両耳に補聴器を装用する場合、
左右を同じようなバランスにする必要があり、
それが出来るのであれば両耳装用は有効ですが、
聴力差が大きいとバランス良く聞こえるようにするのは難しく、
結果的に両耳装用の効果が得られない場合が多くなります。
もう一つは、左右の聴力差が大きいと、
聞こえの悪い耳は語音明瞭度も悪い場合が多いということで、
これについては④の箇所で説明します。
④上の図は両耳とも難聴レベルは同程度なのに、
右耳は明瞭度が良いのに対して、
左耳は明瞭度が悪い聞こえのイメージです。
④-1は明瞭度の良い右耳にのみ補聴器を装用しています。
『サ』という声が右耳ではしっかり聞き取れています。
左耳は歪んで聞こえるのですが、
補聴器をしていませんので、よく聞こえていません。
結果的に正面からの声はほとんど右耳だけで聞いていて
聞き取ることができています。
④-2は両耳に補聴器装用していますので、
左耳からも声がよく聞こえてはいるのですが、
歪んでいて何を言われているのか分かりません。
両耳でバランス良く聞こえてきた声は、
脳でさらに大きく聞こえるという効果があります。(両耳加算効果)
しかし大きく聞こえても、右耳だけであれば聞き取れた声が、
左耳からの歪んだ声が邪魔をして何を言われたのか分かりません。
このように、左右の耳で明瞭度に差がある場合は両耳装用に適しません。
①~④、つまり両耳装用しないほうが良い方は、
私の実感としては難聴者の2~3割くらいの方が該当すると思います。
①~④以外の方は、ほぼ皆さん両耳に補聴器を装用したほうが良いと言えます。
特に「老人性難聴」の方は両耳装用したほうが良いでしょう。
片耳装用でも静かな場所で一対一の会話で、
相手が正面にいる場合は良いでしょうが、
それ以外の場面では両耳装用と片耳装用では、
補聴効果に大きな差がでてきます。
その辺りは次回にまた。
2019年補聴器出荷台数
先日、日本補聴器工業会から、
2019年の補聴器出荷台数の詳細が発表されました。
日本補聴器工業会には国内にある11社の
補聴器メーカーが加盟しています。
各メーカーが2019年の1年間に、
何台の補聴器を出荷したかを工業会に申告して、
そのデータをまとめたものを発表しています。
出荷台数なので、販売台数とは若干誤差はありますが、
日本で1年間に補聴器が販売された台数として
考えてもらっても良い数字だと思います。
合計台数は613,089台、前年比で4.8%増となっていて、
60万台を超えたのは初めてとなります。
最近3年間と10年前の2010年のデータを比較してみました。
順調に伸びてきているようにも見えますが、
小さな伸びに留まっていて、日本の高齢社会を考えると、
決して良い状況とは言えないと思います。
アメリカでは300万台を超えていますので、
人口が約2.5倍と考えても、日本では120万台くらいになっていても…。
日本は難聴者が少ないというわけではありませんので、
それだけ難聴が放置されているということになります。
タイプ的には耳かけ型が増え続けていて、
その他のタイプは減少していますので、
耳かけ型の割合が70%近くになってきました。
欧米では以前から80%~90%になっていますので、
その数字に段々近づいてきています。
今回は耳かけ型補聴器の中でも、
RICタイプの補聴器について少し詳しく見てみます。
RICというのは通常の耳かけ型補聴器(BTE)とは違い、
レシーバを補聴器本体から分離させて耳せんの部分へ納めたもので、
補聴器本体がかなり小型になったものです。
重度難聴に対応するのは難しいですが、
軽度~高度難聴に対応することができます。
装着するのがやや難しい面もありますが、
目立たないので人気のあるタイプです。
このタイプの出荷台数は10年前と比較すると5倍増となっていて、
現在も増え続けていますし、今後もこの傾向は続くと思われます。
補聴器全体の中でRICが占める割合は年々大きくなってきてはいますが、
それでも38%となっています。
これは増えたほうが良いという数字ではありませんが、
欧米では50%は超えていますので、
日本でもそれに近づいていくものと思います。
それから耳かけ型補聴器の中でRICが占める割合ですが、
昨年は56%となっています。
これも増えれば良いという数字ではありませんが、
70%~80%くらいまでは大きくなっていくのではないでしょうか。
先にも書きましたが日本の人口や高齢者の割合等を考えると
60万台というのは非常に少ない数です。
難聴を放置するのは、認知症やうつ病になる危険性が大きくなります。
-
補聴器は価格が高い
-
補聴器を装用した自分の見た目が気になる
-
補聴器店は敷居が高い
補聴器を使ったことがあるのに現在は使っていないという方の理由
-
補聴器を使ってもよく聞こえない
-
補聴器を装用してもうるさいだけで役に立たない
全て、補聴器業界の努力で改善できる内容だと思います。
補聴器業界も以前と比べれば良くなってきているとは思いますが、
まだまだ変わらなければならないところがあるようです。
補聴器は非課税
日本補聴器工業会という組織があり、そこには11の補聴器メーカーが加盟しています。
その工業会は4半期ごとに売る何台の補聴器が出荷されたかのデータを出します。
メーカー毎の数字ではなく、11社合計での出荷台数です。
出荷台数なので、販売台数ではありませんが、おおよそ日本で何台くらい補聴器が売れたのか、その目安にはなる数字となっています。
今年の7~9月の3ケ月間での数字は約164,000台。
前年同期と比較して12%増えています。
この10年間で前年同期比で二桁増は初めてです。
単純に、補聴器をお使いになる方が増えたのであればうれしいのですが、消費税が上がる前に買っておこう…、
と考えた方が多かったのではないかと思われます。
税金でも、実は補聴器は非課税となっています。
(一度購入したことがある方はご存知だと思いますが…)
つまり増税前の9月までに購入しても、増税後の10月以降に購入しても、税金はかかりませんので同じ金額です。
この補聴器は非課税ということは、一般の方はほとんどご存知ありません。
購入する時に初めて「そ~なんだ。」となります。
では、なぜ非課税なの?と…。
一般的には『医薬品医療機器等法』で定められた「管理医療機器」だからと言われていますが、「管理医療機器」の中にも課税されているものはあります。
買う補聴器は障害者総合支援法で、聴覚障害者に給付される補装具になっているから。
たぶん、それが本当の理由ではないかと思われます。