日本手話と日本語対応手話
日本の手話には「日本手話」と「日本語対応手話」の二つの違った手話があります。
日本語対応手話は、ベースは日本語ですので、日本語をしっかり取得した後に聞こえなくなった、中途失聴の方や、少しは聞こえるという難聴者の方が使っていることが多いようです。
日本語対応手話は、ベースは日本語ですので、日本語をしっかり取得した後に聞こえなくなった、中途失聴の方や、少しは聞こえるという難聴者の方が使っていることが多いようです。

一方日本手話は、日本語の文法とは全く違う文法ですので、生まれつき聞こえない方や、幼少時に聞こえなくなった方が使っていることが多いと思います。
中途失聴だけれども日本手話をつかっているという方も、生まれつき聞こえないけれど日本語対応手話を使っているという方もいらっしゃいますので、上に書いたことは一般的な傾向と思ってください。
ただ日本手話を赤に例え、日本語対応手話を青に例えた場合、紫色の手話や、赤紫、青紫というような色合いの手話を使っている方々も多くいらっしゃいますので、その方の手話がハッキリとどちらかに区別できるというものではありません。
中途失聴だけれども日本手話をつかっているという方も、生まれつき聞こえないけれど日本語対応手話を使っているという方もいらっしゃいますので、上に書いたことは一般的な傾向と思ってください。
ただ日本手話を赤に例え、日本語対応手話を青に例えた場合、紫色の手話や、赤紫、青紫というような色合いの手話を使っている方々も多くいらっしゃいますので、その方の手話がハッキリとどちらかに区別できるというものではありません。

では具体的には二つの手話は何が違うのでしょうか?
日本手話にはあって日本語対応手話には存在しない表現方法がありますし、その逆もありますが、単語はほとんど同じような表現になっています。
決定的に違うのは文法です。
例えば今自分の目の前にいる方に対して「あなたはどんなの仕事をされてますか?」と質問するパターンで考えてみましょう。
日本手話にはあって日本語対応手話には存在しない表現方法がありますし、その逆もありますが、単語はほとんど同じような表現になっています。
決定的に違うのは文法です。
例えば今自分の目の前にいる方に対して「あなたはどんなの仕事をされてますか?」と質問するパターンで考えてみましょう。
日本語対応手話は日本語を手話で表しますから
「あなた」+「何」+「仕事」+「ですか?」
という手話表現になります。
これを日本手話で表すと、
「私はあなたに質問をしますよ。」という疑問文であることを目線や顔の傾きや表情で表します。これが日本手話の文法の一部になります。
手で表す手話はというと「仕事」というだけです。
時間でいうと1秒もかからないような表現で、「あなたはどんなの仕事をされてますか?」という質問をすることができます。
逆に日本語では簡単に話せることを、手話で話そうとすると時間がかかる場合もあります。
「あなた」+「何」+「仕事」+「ですか?」
という手話表現になります。
これを日本手話で表すと、
「私はあなたに質問をしますよ。」という疑問文であることを目線や顔の傾きや表情で表します。これが日本手話の文法の一部になります。
手で表す手話はというと「仕事」というだけです。
時間でいうと1秒もかからないような表現で、「あなたはどんなの仕事をされてますか?」という質問をすることができます。
逆に日本語では簡単に話せることを、手話で話そうとすると時間がかかる場合もあります。

もう一つの例で、この2つの関係を考えてみましょう。
例えば、英語対応日本語というものがあったとすると…。
「私は彼に本を借りました。」という日本語を英語で表すと「 I borrowed a book for him 」となります。
これを英語対応日本語で表すと「私 借りた 本 から 彼を 」という感じになるでしょうか。
これくらい短い文であればもしかするとある程度意味も通じるかもしれませんが、基本的には、単語は分かるが意味は分からないということになります。
例えば、英語対応日本語というものがあったとすると…。
「私は彼に本を借りました。」という日本語を英語で表すと「 I borrowed a book for him 」となります。
これを英語対応日本語で表すと「私 借りた 本 から 彼を 」という感じになるでしょうか。
これくらい短い文であればもしかするとある程度意味も通じるかもしれませんが、基本的には、単語は分かるが意味は分からないということになります。

私たち手話通訳者も、ほとんどの人が日本語を取得した後に手話を学びましたので、日本手話を使っているろう者から、「単語は分かるけど言っている内容が分からない。」と言われることがあります(ありました)。
それで、そういうことが起こらないように日々努力を重ねています。
それで、そういうことが起こらないように日々努力を重ねています。