補聴器6大メーカー ④リサウンド

リサウンド
会社名はGNヒアリングといい、本社はデンマーク。
昨年会社名が変わり、それまでのGNリサウンドといったほうがピンとくる方が多いかもしれません。
ベルトーンも同じグループ会社です。
デンマーク
国際的には4番目のシェアになっていますが日本では3番目(海外メーカーとしては2番目)に販売台数が多いメーカーになっています。
日本では、6大メーカーの中では唯一直系の販売店を持っておらず、その分多くの補聴器専門店や眼鏡店で取り扱われているようです。

このメーカーが独自に開発してきたものが、今では補聴器業界全般に広まっているものがいろいろとあります。

リサウンドが開発したもの

  • 初めてオープンタイプ(耳を塞いでしまわない補聴器)を開発
  • 現在はどのメーカーでも使用しているハウリング抑制システムの開発
  • 充電式補聴器の開発(残念ながら十数年前は上手くいきませんでした)
  • 補聴器の2.4GHz通信システムの開発
  • 補聴器の2.4GHz通信システムの開発
また外マイク(MIH)タイプの耳あな型補聴器やディンプルシェルはこのメーカー独自の特徴となっています。

MIHは通常の耳あな型より小さく作ることが出来ますし、ディンプルシェルの耳あな型は通常シェルの耳あな型よりずいぶん装用感の良いものになっていて好評です。

一般補聴器

  • リンクス3D (9/7/5の3つのクラス)
  • リンクス² E(9/7/5の3つのクラス)
  • エンツォ3D (9/7/5の3つのクラス)
  • エンヤ   (4/3の2つのクラス)
  • ベア3

補聴器の金額比較

  • リンクス3D ( 9:\490,000 / 7:\330,000 / 5:\220,000 )
  • リンクス²E ( 9:\380,000 / 7:\250,000 / 5:\180,000 )
  • エンツォ3D ( 9:\490,000 / 7:\330,000 / 5:\220,000 )
  • エンヤ ( 4:\140,000 / 3:\120,000 )
  • ベア3 ( \98,000 )
補聴器写真
上記の補聴器の他に小児用のアップスマート(9/7/5)、軽度難聴者用の既製の耳あな型レックス(8/4)総合支援法対応の重度難聴用で、エンツォ5E、アップスマート5E(588)、エンヤ2(288)、ベア2(280)、マッチ90、マッチ80。
高度難聴用で、アップスマート5E(577)、エンヤ2(277)、ベア2(270)、マッチ70など非常に多くの器種があります。(覚えるのが大変です)
総合支援法対応では、性能的にいっても高度用でアップスマート577、重度用でエンツォ5Eとアップスマート588があれば、その他の補聴器の出番はないのでは?と思っています。
耳かけ型補聴器は数字で形やパワータイプを表しています。(外耳道内レシーバタイプをRIE(他メーカーではRIC)と呼んでいます)

◆61 PR41電池を使用するRIE
◆62 PR48電池を使用するRIE
◆70/77 オープン・クローズ切り替え可能な通常のBTE
◆80/88 パワータイプのBTE
◆90/98 スーパーパワータイプのBTE

性能的な特徴としては、おまかせ全自動というのを謳っています。
これは、周りの環境に合わせて各機能が自動で切り替わるものです。

◆両耳連動指向性:声センサーにより環境にあった指向性モードになる
◆環境適応雑音抑制:周りの雑音レベルに合わせて雑音抑制レベルを変更。
◆環境適応システム:環境に合わせてボリュームを変更。
◆空間認識:音源が動いていても方向感や距離感を分かりやすくするもの。

以上が主な内容になりますが、この辺りについてはどのメーカーでもある程度の機能を備えていますので、私の耳では性能の違いを感じることはほとんど出来ません。(上記の機能が有るものと無いものでは違いはありますが、どのメーカーでも上位機種同士を比較した場合は大きな性能差を感じることは出来ませんでした。)
ワイヤレス送信機
リサウンドの大きな特徴といえばワイヤレス機能ではないでしょうか。

テレビに付けた送信器や、話者の近くに置いたマイク送信器からの音声を中継器無しに直接補聴器で受信して聞くことが出来ます。
商品画像
最近、他メーカーでも同じような通信が出来るような器種がいくつか出てきましたが、リサウンドは以前からこのシステムです。
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ミューズiQには充電式補聴器もありますが、独自の充電システムではなくZパワーのシステムで、充電池と空地電両方を使用することが出来ます。
遠隔サポート
遠隔サポートまた、遠隔サポートも可能で、装用者がリクエストをスマホで送ると、受け取った販売店がリクエストに合った調整を行います。

販売店がそのデータを送信すると装用者はスマホでデータを受信し、受信したデータを自分の補聴器に取り込むことで調整が完了します。もちろん、細かな調整は難しいでしょうが、簡単な調整であれば、販売店へ足を運ぶことなく行うことが出来ます。
撥水コーティングマーク
補聴器の防水・防塵については、IP58となっています。

ただ、補聴器の表面はもちろん内部の部品一つ一つに撥水コーティングがされているので、防水という考え方ではなく、水や汗が侵入しても大丈夫ということを謳っているようです。
商品画像
充電式補聴器もありますが独自の充電システムではなく、Zパワーのシステムで充電池と空地電の両方を使用することが出来ます。